空見 玲海の日記 ~お前は何をする人ぞ~

ソラミ レミです(もちろんペンネーム)。筆者が興味を持ったことやトライした事を、ジャンルごちゃまぜで書いていくブログです。世の中っておもしれぇ!何かあなたの役に立つといいな。

【夏休みの宿題】読書感想文が書けないあなたへ、書き方と文字数をうめて提出する方法

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夏休み、冬休みなどの長期休暇の宿題としてよく出される、読書感想文。


・とにかく読書感想文が苦手!
・読書感想文が嫌い!
・原稿用紙やレポート用紙が埋まらない!


そういう人がチラチラ出始める頃ではないでしょうか。


この記事では、

「上手くなくていい、先生から高評価とかもらわなくていいから、早く書いて提出したい」という、作文苦手系なあなたへ、「とにかく完成させて終わらせる書き方」をお伝えします。


まさに、文系の私は大学時代にこなしたレポート提出数のおかげで「文字数をうめる」のが得意だからです(^^;;

 

もくじ

 


学校の先生が読書感想文を書かせる意味、大人がみ読みたい作文とは

 

そもそも、なんで読書感想文なんていう面倒な課題を出すのでしょうか?

この課題を出す側の目的は、ざっくり下記の3つだと考えましょう。


1)構成のしっかりした文章を書ける力をつけてもらいたい、進学時に必要な小論文を書ける力をできればつけてほしい。


2)これをきっかけに、読書に少しでも親しんでもらいたい


3)あなたという人間や、考えていること、あなたの生活を何かしら知りたい


とくに、3)の項目が学校や先生側の本当のニーズであるように思います。
というか、大人から高評価をもらったり、何らかのコンクールで賞をとっている作品は、この部分が優れています。


でも、別に賞を狙わなくったっていいんです。あと、友達に話すような、あるいは心の奥底で黒く考えたような「本当の本音」を別に書かなくてもいいんです。


・自分が感じたことのなかで
・大人にも言えそうな感想


スマホでもメモ用紙でもいいので、できれば読みながらいくつかピックアップしておきましょう。


文学賞を狙うのではないんですし、学校提出用の文章はそんな感じでいきます。

 

例えばあなたが「浦島太郎」で書こうとしている場合で考える

 


桐谷健太さんが「三太郎」のCMでやってる役ですね。


あらすじとしてはこんな話です↓


・主人公の浦島太郎が、ビーチで子供達にいじめられている小さい亀を助けた。


・数年後、釣りをしていたビーチで大きくなった亀と再会。亀は「あの時お世話になったお礼がしたい。」と言う。


・浦島太郎は、亀の背中に乗り、海の底にある「竜宮城」という御殿に案内され、美しい乙姫さまが歓迎してくれ、ぜいたくなオモテナシを受ける。


・しばらくして、故郷の事が気になった浦島太郎は、乙姫さまに「そろそろ帰りたい」と伝えた。


・乙姫さまは残念がりながらも「では、この玉手箱を持って帰ってください。でも、決して開けてはいけませんよ」と謎の箱を渡されて浦島太郎は故郷に帰還。


・自分の家に帰ってみるが、元々一緒に住んでいた両親はおらず、自分の事を知っている人もいない。村の様子もすっかり変わっている。


・「どういう事なんだ!?」と混乱した浦島太郎は、どうしても気になって、開けるなと言われていた「玉手箱」を開けてしまう


・「玉手箱」を開けた瞬間、中からは煙がもくもくと舞い上がり浦島太郎を包み込んだ。ふと自分の姿を確認すると、竜宮城に行く前は20代の青年であったはずの自分が、かなりのヨボヨボのお爺さんになってしまっていた。

竜宮城で過ごした数日間は、元いた世界では数十年に相当していたのだった。


(…って、ひどい話だなー、乙姫さまむごすぎないか、相対性理論の先駆けかよ)

 


読書感想文の書き始めと構成はだいたいこれでいける


〈書き始め。簡単なあらすじか、簡単な本の紹介〉


「私は「浦島太郎」という本を読みました。これは、親切心から浜辺でいじめられている亀を助けた主人公が、丁寧にお礼をされた後、なぜか最終的にひどい目に合う話です。」
(あらすじにも主観は入りますが、それはあなたの個性なのでOKです)

 


〈序文。あなたがその本を選んだ理由〉


表紙の絵がキレイだったからです、とか、タイトルが何となく気になったからです、とかでもOKです。


浦島太郎を例に書くと
「正直、最初に手に取った理由は、薄くて読みやすそう、でしたが、実際読んでみると、色々と考えさせられる事の多い作品でした。」


とか。


〈中心部分。その本に対して共感した部分、共感できなかった部分、抱いた疑問、その理由〉


これは、本の最初から最後まで、まんべんなく挙げようとするとツラいです。
先生も、それは求めていません。2つか3つもあれば充分です。

 

もしくは、1つの箇所について詳しく掘り下げて文字数をうめてもOKです。

そういうやり方もあります。


例えば、
「子亀を助けた後の浦島太郎に起こった出来事を読んで、正義の意味について考えさせられました。正しい事をすれば、必ず幸せになるとは限らないのに、それでも子亀を助けた意味はあるのだろうか」


とか、
「あの時助けてもらった亀です、というのは本当だったのだろうか。最終的に浦島太郎がお爺さんになってしまった事を考えると、昔話の時代から「オレオレ詐欺」のような事は存在しており、そのような事件に対して注意をうながす意味で書かれた話なのだろうか。」


とか、
「自分も基本的には、子亀がいじめられていたら助ける、浦島太郎のような人間でありたいと思う。竜宮城へ行った後、お爺さんになってしまったとしても、これが現代であればある程度元気な可能性もある。
竜宮城へ行った、という特殊な経験をベースに、何か人の役に立つサービスを考えるのはどうか。狂人と思われるリスクもあるので、そこをどうクリアするかが課題だが」


とか…。


書こうと思えば、いくらでも書けるんです。

書くネタを思いつくための秘訣は、批評的な視点を持つこと。

「ひねくれた奴の視点で読むこと」です。

 

書いてあることすべてに、

「はー、そうなのかー」と思ってしまうと「面白かったです」しか書けないです。

 

最終的に提出する感想文に入れるかどうかは別として、

読みながら「いやこの設定は不自然だろう」とか「この人の言ってること正論ぶってるけど、実行不可能だしひどくないか」とか「この両親いい人みたいに書かれてるけど何気にひどい事言ってないか」とか「主人公はなぜここで、そんなマヌケな決断をしたんだ。こうしたら良かったのに」とか。

 

脳内でツッコミを入れまくって、それをメモしておくのです。

 


〈結論。その本を読んで得た知識や感情を、あなたの今後の生活でどう活かしていくか〉


何も得るものがなかった、でもいいんです。その場合は、自分の考えと、書いてある事の間にどういう違和感を感じたのかを書きます。


例えば
「特に得るものはなかった。強いて言えば、なぜ良い事をしたのに、最終的にひどい目にあったのだろう、という後味の悪い疑問がずっと残っている。」


「しかしこれは、裏返すと、ひどい目にあってある人は、その前に何か悪いことをしたのではないか、という心理が自分にも働いているのかもしれない」
「そういった心理が、犯罪の被害者に対する取材・報道の仕方などにも繋がっているのでは、とふと思った」


とか


「とても共感できた。私も中途半端に正義感はあって、お調子者な方なので、竜宮城に招待されたら行ってしまうと思う。」


「もし亀がお礼をしたいと言ってきたら、「別にいいんだよ、そのかわり今度誰かがこまっていたら、君が助ける番だよ」という風に言えるように人間性を磨こうと思う」


とか、

 


とりあえず提出、を目指すのなら、これでいいと思うのです。

 


あなたの夏休みや冬休みのエピソードを盛り込もう


提出させる大人たちが知りたいのは、これです。でも、みんなが先生を好きなわけじゃないし、というか、苦手な先生も多いかもしれない。自分の「本当の本心」なんて、教えたくないでしょ?


ほとんどの先生はわかってますよ。
それが普通でしょう。


だから、
・あなたの休み中にあった出来事のなかで
・作文のネタにして先生に出せそうなこと


を見つけたら、スマホか手帳にでもメモしておきましょう。このネタは、休み明けに色々使えますから。


あなたがその本を選んだ理由の中に、
「夏休みに泊まりに行った○○県の祖父母の家の本棚にありました。この本は、祖母のお気に入りで、悩む事があると何度も読み返していたそうです」


とか
「姉が読み終わって、つまらなかったと言っていたので、この本をもらいました。体育会系の姉と私は全く性格が違うので、いつも喧嘩ばかりしているのですが、本の好みも違うようで、私には面白かったです」


とか


中心部分に、
「先日、窓を開けていたらリビングに一匹のセミが入ってきて飛び回った。私はパニックになり、父は新聞紙を折りたたんで退治しようとし、妹は何とかセミを外に逃がそうとそれぞれだった。うちの家族で竜宮城に行くのは妹のような気もする。父は父で何か昔話にになかったような現代の罰が下るのではないかと、私はひそかに心配した」


とか
「ちなみに、夏休み中に友達と○○というショッピングモールへ行ったが、キレイなものがたくさんあり、私にとっての現代の竜宮城だと思った。レジの前に並んでいた大人たちはクレジットカードでたくさん買い物をしていたが、後でやってくる請求書が、浦島太郎にとっての玉手箱のようなものなんだろう。大丈夫なのだろうか。」


とか。


結論に、
「やった事と結果が相反するような、納得いかない出来事というのは現実でも起こる。
先日、親の留守中に親孝行しようと思って晩ごはんを一品作った。しかし親が帰ってきてたいそう怒られた。私が野菜炒めに使った肉は、明日の来客に出そうと思っていた松坂牛だから、という理由らしい。納得がいかない。これでは、亀を助けたのにお爺さんにされた浦島太郎だ。場合によっては、亀を助けないという選択をしそうになる出来事ではないか」


とか
「姉が、絶対に開けてはいけない、という引き出しが共有の部屋にある。休み中で時間があった私は、好奇心に負けて開けてしまった。中身については伏せるが、この日のあと、姉から色々な仕返しを物理的・精神的に受けることになった。玉手箱を開けてはいけない、という浦島太郎の教訓を活かすべきだった」


とか。

 


リア充な体験が無くても、普通の日常の中に大人が好きなネタはある


ここまで書いてきたように、読書感想文をはじめとした「夏休み、冬休みの作文」に盛り込む出来事は、


・おばあちゃんの家に行って仏壇にお参りした
とか、
・山奥まで墓参りに行った
とかでも題材として充分です。


キャンプに行ったとか、テーマパークに行ったとか、海外旅行をしたとか、そういうネタは、受け取る方としては意外と求めてなかったりします。


あなたたちの世代が(大人に言える範囲で構いませんけど)どのような日常を過ごし、その中で何を考えているのか、それが見える作文の方が高ポイントです。


「自分は非リアだし…なにも書けるような事がなかった…」


という事は全然ないです。

 


筆者が好きな作家の例でいくと、
超超めんどくさがりやで有名な、
北大路公子さんのエッセイなどを読むと、その事がよくわかると思います。

 

tsutaya.tsite.jp


この人は、「冬に風呂に入るのが面倒くさい」という題材のみで、壮大なエッセイを一本書いています…
(そして意外とそういう物の方が多くの人の共感を得ます)

 


そういうわけで、
・読んだ本が面白くなくても
・休み中リア充なイベントがなくても


読書感想文は書けます。
とりあえず文字数うめて提出しよう。


評価は、高かったらラッキー、くらいで。

とにかく、自分で、書いてみよ?
 

 

※「まだ本すら選んでないわ!」という人は、本選びの参考にどうぞ。

文庫で読めるものばかり集めてます。

 

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